商標登録のススメ(8)

第8回 商標登録の要件(その四)~他人の周知・著名商標等と紛らわしいもの~

 

 千葉県の弁理士、金森です。

 弁理士は、特許や商標など、知的財産の専門家です。

 いつもこのブログをお読みいただき、有難うございます。

 

 (1)他人の未登録商標であって需要者の誰もが知っているような商標に似たような商標を、

    同じような商品やサービスに使用する商標の登録は認められない。

 

   例)関東地方で有名な「XYZ」(アルファベット)という名前の

     チョコレート菓子がA社から販売されているとします。

     商標「XYZ」は未登録商標です。

 

     これに対して、B社が、「エックスワイゼット」(カタカナ)という商標を、

     同じくチョコレート菓子に使用する場合、

     この「エックスワイゼット」の商標の登録は認められないということになります。

 

 (2)他人の商品やサービスと混同を生じるような商標の登録は認められない。

 

   例)商品「電気機械器具」について、著名な「ソニー」があります。

 

     これに対して、商品「おもちゃ」について、

    「パー ソニー」の商標の登録は認められないということになります。

 

    上記のような商標が認められないのは、

    その紛らわしい商標が付された商品が、

    有名な企業が販売している商品であるかのように需要者が誤認してしまうからです。

 

    「あの企業の商品だと思ったから買ったのに、何だ全然違うじゃん」

    なんていうのはガッカリするから嫌じゃないですか?

 

 (3)他人の周知な商標と似たような商標を、不正の目的をもって

    使用する商標の登録は認められない。

 

   例)外国の周知なブランド品の商標について、

    日本ではまだ知られていないことをいいことに、

    高額で買い取らせり、

    外国の権利者の国内参入を阻止したり、

    あるいは、

    国内で著名な商標と似たような商標について、

    出所混同のおそれはなくても、

    出所表示機能を希釈化させたり、

    名声を毀損させたりするなどの

    不正の目的をもってなされる商標の登録は認められないということになります。

 

    善良な中小企業の経営者の皆さんにとっては信じられないかもしれませんが、

    上記のような不正の目的をもった商標の出願が現実に行われることがあります。

 

 次回は、他人の氏名や著名な芸名等を含む商標について説明します。

お楽しみに(^^♪

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